【相乗効果】ミノキシジル・パントガールの効果や併用について
飲む育毛剤として、女性の薄毛治療に役立てられているパントガール。
発毛薬であるミノキシジルと併用することで、より効果的な薄毛治療が行えます。
ここではパントガールとミノキシジルの違いや、それぞれの効果や使い方などを紹介するとともに、女性の薄毛について説明しています。
ミノキシジルとパントガールの違い
ミノキシジルとパントガールには、以下のような違いがあります。
<ミノキシジルの特徴>
- 内服薬と外用薬の2種類がある
- 唯一発毛効果が認められた成分
- 抜け毛予防効果あり
- 6ヶ月で90%以上の方に改善(発毛・育毛、抜け毛の減少)が見られた
<パントガールの特徴>
- 医薬品(医療用サプリに近い)
- 副作用の報告がない
- FAGAやびまん性脱毛症に有効
- 3ヶ月で70%の方の抜け毛が減少
それぞれの効果や基本情報について説明します。
ミノキシジルの効果
ミノキシジルは国内では唯一、発毛効果が認められた成分です。
血管拡張作用によって、血流が滞っている毛根の改善が期待できます。
外用薬と内服薬を比較すると、外用薬より内服薬の高い有効性があります。
外用薬はとても細い血管(毛細血管)にのみ作用しますが、内服薬であればより太い血管(細動脈)に作用します。
そのため脱毛の進行が著しいケースであれば、より血流を良くする内服薬の方が高い発毛効果を期待することができます。
女性が使用できるのは1%まで
ちなみにミノキシジルは男女ともに使用できるAGA治療薬ですが、市販される外用薬の場合は濃度の上限が男性と異なります。
女性⇨ 1%
男性⇨ 5%
アメリカではミノキシジル5%を使った臨床試験が行われていますが、国内の試験ではミノキシジル2%以上を使用した試験は行われていません。
これは男性と同じ濃度を使用した場合において、安全性や有効性が確認されていないことを意味します。
そのため、男性と女性では濃度の上限に差があり、国内製のミノキシジル外用薬を使用するのであれば女性は1%が限界濃度となっています。
ミノキシジルの使い方
ミノキシジル外用薬と内服薬の使い方は以下の通りです。
1日2回、1回1mlを脱毛が気になる箇所を中心に塗布
使用のタイミングは朝・晩(12時間おき)が理想的とされています。
また使用前にはシャンプーで余分な皮脂や汚れを落とし、頭皮を清潔な状態にしてから使用するのがポイントです。
1日1回の服用
内服薬も服用のタイミングは決まっていません。
ただし、副作用によりむくみが生じることがあるので、出かける前の服用などは避けるといいでしょう。
同じミノキシジルが成分であっても使用方法が異なります。
用法用量を守って、正しく使用するようにしてください。
パントガールについて
パントガールはドイツで誕生した、飲み薬としては世界初となる女性の薄毛治療薬です。
FAGA(女性型脱毛症)やびまん性脱毛症への効果が認められています。
- 抜け毛や薄毛が気になる
- ボリュームダウンが気になる
- 髪が細い、弾力がない
- 白髪が増えてきた
など
こうした髪の悩みがある方や、爪の悩み(割れやすい、弾力がない)にも効果が期待できます。
また安全性にも優れており、誕生以来大きな副作用の報告がないのも女性が使用しやすいポイントとなっています。
パントガールの成分
パントガールはサプリメントに近い薬となるため、成分は髪の毛に必要な栄養素が中心となっています。
<パントガールの成分>
- パントテン酸カルシウム 60m
ビタミンB群の一種で、タンパク質などの代謝をサポートすることで髪の成長を促進する成分 - ビタミンB 160mg
糖をエネルギーに変え、細胞への血液の巡りを良くする成分 - 薬用酵母 100mg
タンパク質やビタミン、消化酵素などを豊富に含み、健康な髪や爪を育てる成分 - ケラチン 20mg
髪のほとんどはケラチンで造られていることから、髪の成長には欠かせない成分 - L-シスチン 20mg
髪や爪をつくるケラチンを構成するアミノ酸成分 - パラアミノ安息香酸 20mg
髪や皮膚のアンチエイジングが期待でき、白髪予防にも良いとされる成分
パントガールの飲み方
パントガールの飲み方は以下の通りです。
- 1日3カプセル(朝・昼・晩)を少量の水で服用
- 服用タイミング:いつでも可能
パントガールの効果を実感できるまでには、3ヶ月以上の服用が必要です。
また、6〜12ヶ月を目安に服用することでツヤ・コシのある髪質の維持や改善が期待できます。
ミノキシジルとパントガールで強力に薄毛改善
パントガールは、ミノキシジルとの相性も良いと言われています。
そのため併用することで、単剤で服用するよりも高い効果が期待できます。
- パントガール
⇨ 髪の成長に必要なエネルギーをつくる - ミノキシジル
⇨ エネルギーを毛根まで送り届ける
脱毛範囲が広がっている場合には様子を見ながら薬の併用を検討してみましょう。
女性はAGA治療薬を使えないの?
女性には男性のAGA治療薬である以下の治療薬は使用できません。
- プロペシア
- ザガーロ
いずれも女性は禁忌に指定されています。
女性がAGA治療薬を使えない理由
女性がプロペシアやザガーロを使用できないのは以下の理由があります。
- 女性への有効性がない
- 妊娠中や授乳中は、胎児や子どもの発育に影響を及ぼす
プロペシアに関しては閉経後の女性を対象として12ヶ月の臨床試験が行われていますが、有効性が認められませんでした。
また成分であるフィナステリドやデュタステリドは、DHT(AGAの原因)を低下させる作用があります。
DHTは髪にとっては好ましくない症状を起こしますが、胎児や子供が男性らしく成長するためには必要不可欠なホルモンです。
こうした理由から、女性が男性のAGA治療薬を使用することは禁止されています。
男性の薄毛と女性薄毛の違い
男性と女性の薄毛は、症状や原因に違いがあります。
■男性(AGA)
AGAは生え際・前頭部・頭頂部のいずれか、あるいは複数で薄毛が進行していきます。
また原因は男性ホルモンと酵素が結びついて発生する、DHTと呼ばれる活性型男性ホルモンとなっています。
■女性(FAGA・びまん性脱毛症)
FAGAやびまん性脱毛症は、頭頂部や分け目から全体的に薄毛が広がっていきます。
男性のようにツルツルになることはなく、一定の毛量は保たれるのが特徴です。
また原因としては女性ホルモンの分泌が低下し、男性ホルモンの働きが強くなることで進行していくと考えられています。
びまん性脱毛症とは?
びまん性脱毛症とは、FAGAなどを含む女性に多く見られる脱毛症の総称になります。
特徴としては、
・全体的に薄毛が広がる
・円形脱毛症のように脱毛の境界線がはっきりしていない
・軟毛化(細く弱い髪)が起こらないこともある
またびまん性脱毛症の中には、「(慢性・急性)休止期脱毛」と呼ばれる症状もあります。
ストレス、過度なダイエット、加齢、ホルモンなどの環境や生活習慣によってさまざまなことが複雑に絡むことで発症します。
薄毛に悩んだらクリニックに相談
女性は女性ホルモンの働きによって髪が守られていることから、薄毛に悩む方は男性の半分ほどと言われています。
しかし20代後半でホルモン分泌量もピークを迎え、薄毛のリスクは年齢とともに増加していきます。
ここで紹介したFAGAやびまん性脱毛症(休止期脱毛)は、日頃のケアだけで自然に治ることはありません。
無料カウンセリングやオンライン診療なども最近は増えているため、抜け毛やボリュームダウンといった症状が気になるようであれば一度相談してみてください。
この記事を書いた人
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オンライン編集部:タツ
【写真は治療開始前】31歳から薄毛になり、治療を始めてもうすぐ5年が経過するオンライン診療NAVI編集部のタツです。 これまで試してきた薄毛治療や薄毛の知識を発信するために、現在薄毛専門のライターとして執筆中! 市販の育毛剤やクリニックでもらう治療薬の違いなど、薄毛治療初心者にも分かりやすいように解説しています。 同じ悩みを持つ方々の力になれるよう有益な情報を伝えていければと思います!