ステンドラの効果や副作用を徹底解説
ステンドラはバイアグラ、レビトラ、シアリスの3大ED治療薬に続き、Menarini Group社から2014年3月に発売された第4のED治療薬です。
有効成分は「アバナフィル」で、勃起を鎮める酵素を阻害することで陰茎の血管を拡張させ勃起力を改善し、勃起状態を維持します。
その効能は身体的な原因のEDから精神的な原因のEDまで幅広く改善効果が期待できます。
アバナフィルは勃起力のバイアグラ、即効性のレビトラ、副作用の軽さはシアリスと、3大ED治療薬それぞれの良い特徴をバランスよく合わせたED治療薬です。
副作用も少ないことから世界的シェアを伸ばしています。
現在国内では未承認ですが、厚生労働省の認可を得て輸入したうえで処方するクリニックも増えてきていることからも実績が裏付けられます。
ただし他のED治療薬よりも併用禁忌の薬剤も多いというリスクもあるため、それらの詳細やステンドラの効果や副作用など解説いたします。
ステンドラの効果
ステンドラの効果について、「持続性」「硬さ」「発現時間」「服用方法」といったユーザーが最も知りたいポイントについて、ここから更に詳しくまとめてご紹介します。
ほかのED治療薬と何が違うかの比較ができるよう、バイアグラ、レビトラ、シアリスの3大ED治療薬との比較もしていますので、ぜひ参考にしてください。
- ステンドラ:3~6時間
- バイアグラ:3~5時間
- シアリス:24~36時間
- レビトラ:4~10時間
ステンドラの持続性はバイアグラより少し長いくらいで、ED治療薬の中でも短めです。
ED治療薬の副作用は作用が落ちるとともに抜ける傾向があるため、短時間で効果が抜けていち早く通常の生活に戻ることができるとされ、効果時間を伸ばしたくない人に好まれます。
一般的には服用後20~30分ほどで成分がしっかりと身体に吸収されるといわれています。
硬さ
- ステンドラ:とても硬い
- バイアグラ:とても硬い
- シアリス:マイルド
- レビトラ:硬い
ステンドラの勃起の硬さはバイアグラ並みの硬さを得られることが特徴です。
シアリスの勃起力でも10~20年若返ったような硬さが得られるものですが、バイアグラの勃起力は痛いほど硬くなるという人もいるほどで、ステンドラもこれに近い硬さとされます。
この硬度の違いはそれぞれの成分の特性の差にあります。
シアリスの主成分タダラフィルはブロック状の構造であり、水に溶けにくいのが特徴です。
このためゆっくりと時間をかけて体内に吸収されることからマイルドな勃起力となります。
対してステンドラ、バイアグラ、レビトラの成分であるアバナフィル、シルデナフィル、バルデナフィルは水に溶けやすいため体内への吸収が早いことから、硬い勃起を実現します。
ただし、勃起さえすればその硬さに関しては個人やパートナーの好みもあります。そのため自分に合う使用感のED治療薬を選択することをおすすめします。
クリニックには各種のED治療薬を取り揃えているところも多いので、処方を受けそれぞれ少しずつ自分に合うED治療薬を試して見つけるのも良いでしょう。
服用後の発現時間
- ステンドラ:15~30分
- バイアグラ:30~60分
- シアリス:1時間
- レビトラ:15~30分
ステンドラは服用後15~30分で効果があらわれます。これはレビトラとほぼ同等で、ED治療薬の中でもっとも早い部類に入ります。
バイアグラも比較的早く30分~1時間で効果を得ることができ、最も遅いのはシアリスで服用後1時間となっており、ピークは3時間とされています。
つまりステンドラは急に訪れる性交の機会に服用しても十分な効果が得られるのに対し、特に急ぐことなくゆっくりと長時間性生活を楽しみたい方にはシアリスのような治療薬が向いているということになります。
ステンドラの副作用
ステンドラはバイアグラ、シアリス、レビトラの3大ED治療薬と比較してももっとも副作用が軽いED治療薬だとされており、安心して服用できるといわれています。
ただし、少ないとはいえ副作用はあるということと、副作用の症状の出方も個人差があるものです。
そこでここからは基本的な副作用の紹介や誤った飲み方で起こる副作用、また数多く出回るED治療薬の偽物を服用してしまった際の副作用についても触れていきます。
こうした副作用の知識は知っておくほどいざというときの対応にも困らないので、必ず目を通しておきましょう。
基本的な副作用
ステンドラの基本的な副作用には以下のようなものがあります。
- 血管の拡張に伴う血圧の低下
- 目の充血
- 顔のほてり
- 動悸
- 鼻詰まり
ただこれらの症状も性的刺激を受け陰茎へ血流が流れ込むと緩和されていきます。
こうした副作用は薬がしっかり作用している証拠ともいえるので、特に心配する必要はありません。
この他にED治療薬全般に稀に起こる副作用として以下のものがあります。
- 視覚異常
- 持続勃起症
- 成分(アバナフィル)へのアレルギー反応
一過性のもので青と緑の区別がつかない視覚異常がおこる場合がありますが、すぐに治れば問題ありません。
これとは別に著しく視力が低下したままになると、非動脈性前部虚血性神経症(NAION)である恐れがあるため、速やかに医療機関を受診してください。
4時間以上勃起が収まらない場合も持続勃起症(プリアピズム)が疑われるため、直ちに医師の診察を受けてください。
アバナフィルの成分に対し発疹などのアレルギー反応があらわれる場合は服用を中止します。
謝った飲み方で起きる副作用
ステンドラの副作用が少ないと言っても、服用方法を間違えると大変重い健康被害を受ける恐れもあります。
特に以下の点には十分注意しましょう。
- 定められた容量を超えた服用
- 併用禁忌薬または併用注意薬との服用
ステンドラは50mg、100mg、200mgの容量が販売されていますが、初めての場合、50mgからの服用が推奨されています。
日本人の平均的な体系からも、100mgあれば十分な効果が期待できるとされ、200mgは体格の大きな人や欧米人向けです。
少しでも効果を高めたいという気持ちも起きるものですが、いきなり100mgの服用や、まして200mg以上の高用量を服用したからといって効果を強めるわけではありません。
むしろ副作用や重篤な健康リスクが高まるだけです。
また、ステンドラはED治療薬の中でも併用禁忌薬の多い部類に入ります。
以下の併用禁忌薬および併用注意薬はステンドラとの相性が悪く、大変危険です。
【併用禁忌薬】
- 硝酸剤及びNO供与剤(ニトログリセリン、亜硝酸アミル、硝酸イソソルビド)
- アミオダロン塩酸塩(アンカロン錠)
- CYP3A4阻害薬(抗真菌薬、抗HIV薬、抗生剤、ケトコナゾール、イトラコナゾール、リトナビル、サキナビル、テリスロマイシン、ネファンドン、ネルフィナビル、アザタナビル、テリスロマイシン、クラリスロマイシンなど)
【併用注意薬】
- CYP3A4阻害薬・誘導薬(リトナビル、サキナビル、ダルナビル)
- 降圧剤
また、薬剤ではありませんが、グレープフルーツは体内で薬の分解をさまたげることで効果が副作用が強く出すぎて制御できなくなり危険なため、絶対に併用しないようにします。
ニセモノによる副作用
ステンドラは現在、国内では未承認の医薬品です。
購入する方法としては厚生労働省の認可を得たうえで個人輸入を行って取り扱うクリニックで購入するか、インターネット通販を利用して購入する方法に限られます。
しかしインターネット通販で扱われているED治療薬は、その約4割が偽造品であるということが報告されています。
厚生労働省が平成26年にインターネットで広告・販売されている商品を対象に購入、分析した報告書には、一例として以下のような結果が出ています。
- 医薬品ではない強壮効果をうたう健康食品に高用量のED治療薬の成分が混入
- ED治療薬レビトラ20mgとして販売していた医薬品にタダラフィル12mg、アバナフィル17mgが混入
- ED治療薬成分類似化合物アミノタダラフィル、ホモタダラフィル、クロロプレタダラフィルの検出
アバナフィルを成分とするステンドラは国内未承認で服用例も少ないので健康被害の報告も出ていません。
しかしバイアグラやシアリスなど他のED治療薬では偽造品での重篤な低血糖症や死亡例も報告されています。
ステンドラは特に国内未承認薬であるためネット通販で偽造品を購入してしまうリスクは高いと考えられます。
購入、服用にはかなり大きなリスクが伴います。
クリニックでの処方が安全
ED治療薬の服用にあたっては、併用禁忌薬、併用注意といったケースのほか、自身の疾患によって服用が危険を伴う場合もあります。
しかし、ご自身で疾患に気づいていない場合もあるため、処方前の診察やカウンセリングは大変重要になります。
特に心臓の疾患を抱えている場合などは、服用量を間違えると取り返しのつかない事態になりかねません。
こうしたことからも海外からの直接購入や、ステンドラのジェネリック医薬品を安易に手に入れて服用するのはとても危険です。
現在、ステンドラは国内未承認ながらも、一部のクリニックでは厚生労働省の認可を受けて個人輸入を行い処方するケースもでてきています。
こうしたクリニックでの処方であれば身体の大きさなど自分にあった成分量を判断してもらうことも可能で、安心して服用することができます。
ステンドラの効果の仕組み
ステンドラの効果の仕組みについてですが、主成分アバナフィルはPDE-5阻害薬と呼ばれる医薬品に分類されます。
勃起のメカニズムは性的刺激を受けることで海綿体内部から1酸化窒素が放出され、cGMP(環状グアノシンーリン酸)が増加します。
すると海綿体の筋肉が弛緩して血管の拡張が起き大量の血液が流入することで陰茎が硬く大きくなります。
性的興奮が収まるとcGMPを壊す酵素であるPDE-5が発生し勃起が収まります。
ステンドラの主成分アバナフィルはこの勃起不全の原因となるPDE-5(ホスホジエステラーゼ5)の働きを阻害し、cGMPを活発で優位にすることでEDの症状を改善させます。
ステンドラを飲んではいけない人
勃起力と即効性、副作用の少なさといった多くの長所を持つステンドラですが、ステンドラの服用に適さない人もいます。
以下のような人はステンドラの服用をしてはいけません。
- 現在持病や疾患をかかえている
- 過去大きな病気にかかったことがある
- 過去にアバナフィルの使用でなんらかのアレルギー症状がおこった
- 血圧の乱れがある(90/50mmHg以下の低血圧~170/100mmHg以上の高血圧)
- 不安定狭心症、うっ血性心不全、性交狭心症、NYHAⅡ度(ニューヨーク心臓協会クラス2以上)の疾患
- 肝機能障害、および腎障害で重度の症状
- 陰茎が変形している
- 既往歴に心筋梗塞や狭心症、脳出血といった症状がある
- ステンドラを含めたPDE5阻害薬でのアレルギーが出た
- PDE5に関わらず失明歴がある
- 65歳以上の高齢である
- 血管拡張作用のある医薬品を使っている
以上のケース以外でも服用後身体に異変が起きた場合は命の危険を伴うこともあります。異変を感じたらかならず医療機関で医師に相談してください。
ステンドラのジェネリックの効果
ステンドラにはジェネリック医薬品が存在します。
インドでは特許法の違いから他国より早くジェネリック医薬品(後発薬)の開発にかかることができ、ステンドラにも以下のようなジェネリック医薬品が存在します。
・アバナ
製薬会社:サンライズレメディーズ社(インド)
・ドラスマ
製薬会社:レクメズ社(インド)
これらはいずれもステンドラと同じアバナフィルを主成分としています。そのため効果、効能、副作用は同等となっています。
購入価格は1錠あたり300円台前半から販売されており、個人輸入で購入することは可能です。
ただし、ステンドラおよびステンドラジェネリックは日本未承認であるため偽造品や成分量が不明なものも多く、安全性の問題は大きいといわざるを得ません。
ステンドラの効果や副作用についてまとめ
以上がステンドラの効果や副作用についての解説です。最後に内容をまとめてご紹介します。
- ステンドラは第4のED治療薬
- 勃起力はバイアグラ、即効性はレビトラ、副作用の少なさはシアリス並み
- 食事の影響やアルコールの影響も受けにくい
- 併用禁止、併用禁忌薬は多い
- 国内未承認薬なので認可を受けて輸入するクリニックか個人輸入でしか購入できない
- 安易な個人輸入で手に入れるステンドラやステンドラジェネリックは偽造品も多く注意
- ED治療薬は服用して体調が悪くなる可能性もあるため事前にパートナーに伝えておくほうがよい
- 体調が悪化した際は必ず医療機関を訪れ診察を受ける
ステンドラは世界的には第4のED治療薬として多くの人から支持されています。
認可を受けて取り扱うクリニックで処方を受けることができれば、バイアグラ、レビトラ、シアリスに劣らない効果も期待できます。
しかし、もし万が一インターネット通販などで偽造品を購入して服用してしまったら危険です。
正しい用法を知り、必要以上に多く服用しようとせず自分に合った容量からはじめ、EDを改善しナイトライフを充実させましょう。
この記事を書いた人
-
オンライン編集部:キム
自分がEDだったため、改善したい一心で3年間EDクリニックのカウンセラーとして勤務。クリニックで得た知識や改善方法を多くの男性に伝えるため、ライターに転職。 現在はクリニック体験記事も執筆しているので、ぜひご利用前にご覧ください!趣味は釣り、サウナ、ゲーム。