ノコギリヤシの育毛・発毛効果とは?サプリや副作用も紹介!
ノコギリヤシという植物には育毛や発毛の効果が期待できるということが分かり、近年一気に注目されています。
そこでこの天然の植物になぜ育毛や発毛効果が期待できるのか、そして実際どれほどの効果があるのかを調査しました。
その他にも様々な効果を持ち、サプリメントの成分などで知られてきたノコギリヤシの副作用や摂取方法などもあわせて解説していきます。
ノコギリヤシとは?
ノコギリヤシは主にアメリカからメキシコの海沿いに生息するヤシ科の植物です。
葉の形がギザギザしているため英語でSaw(ノコギリ) palm(ヤシ)という名前がついています。
食用や薬用として使用されるのはノコギリヤシの実で、冬に2~3cmほどの赤い実をつけます。
もともとイタリア・イギリスなどヨーロッパで排尿障害に効くとされ、昔から使われてきた歴史がある植物です。
簡単に手に入るものではなく、成長速度が遅く生息も限られていることから貴重性は高い植物といえます。
ノコギリヤシの育毛・発毛効果
ノコギリヤシが薄毛に対して効果を持つと知られて以来、現在はサプリメントの原料でも配合したものが増えています。
そこでこの育毛・発毛効果は男女ともにあるのか、どうして効果が出るのかということや、その仕組みについても調査しました。
AGA(男性型脱毛症)の原因を抑制
もっとも有名なAGA(男性型脱毛症)治療薬として世界中で販売されているプロペシア(フィナステリド)の原料には、実はノコギリヤシのエキスを科学合成したものが使用されています。
このことからもわかるように、ノコギリヤシにはAGAに対する薄毛改善効果が期待できるのは確かです。
AGAは男性ホルモンの「DHT(ジヒドロテストステロン)が活発になり髪の成長を阻むことで発症します。
男性ホルモンといっても女性の体内にもあり、女性も男性型の脱毛症を発症します。
DHTは5αリアクターゼという酵素が働くことで作られる物質ですが、ノコギリヤシにはこの5αリアクターゼを抑制する効果があります。
ノコギリヤシのその他の効果
育毛、発毛効果で注目される以前からもノコギリヤシは果実をそのまま食べたり、乾燥させてお茶で飲むなどされてきました。
ここからはノコギリヤシのさまざまな効果についても、簡潔に紹介します。
高い健康増強効果
まず、ノコギリヤシは植物ステロール類、オレイン酸などの健康で注目される成分を豊富に含んでいます。
特に植物ステロールは動物ステロール(コレステロール)に似た化合物ですが、摂りすぎると健康を害するコレステロールと違い、体内にほとんど吸収されないというメリットもあります。
こうした栄養素は特に中年男性の健康維持に有効です。
前立腺肥大による排尿障害の予防、改善
ノコギリヤシは前立腺肥大や頻尿、膀胱障害といった頻尿系の症状に効果があるとしてサプリメントなどで愛用する人がたくさんいます。
オレイン酸は前立腺肥大のもととなる酵素の働きを抑制するとされます。
利尿効果が高いことから腎臓機能のサポートにもなり、回復にも期待できます。
性機能の向上
精力系のサプリメントにもノコギリヤシは使われています。
前立腺肥大などの予防効果は精力の維持につながり、男性機能の向上が期待できます。
そのため、ED(勃起不全)や男性更年期障害の改善をサポートします。
ノコギリヤシの女性への効果
ノコギリヤシは女性も利用している人がいます。
ノコギリヤシの産地である北米でも古くから女性が摂取しており、今もバストアップや不妊治療、生理不順、排尿障害などで使用されています。
作用としては男性ホルモンの過剰分泌を抑え、女性ホルモンを優位にすることで、こうした効果を出します。
ただし、ノコギリヤシは妊婦や授乳婦の使用は禁止されていることが多く、メーカーによっては女性には効果がないと説明するところもあることは知っておくべきです。
ノコギリヤシの副作用
ノコギリヤシは天然の植物のため、重大な副作用といった報告はありません。
そのため、プロペシア(フィナステリド)などの医薬品で副作用が出てしまった人はノコギリヤシを代替え成分と使うのも1つの手段です。
ただし全く副作用がないわけでなく、過剰摂取したり体質に合わない場合などは以下のような副作用が報告されています。
・腹痛
・胃痛や胃の不調
・便秘
・吐き気
・アレルギー症状
・過敏症
・下痢
・頭痛
・発疹
ノコギリヤシを摂取する
ノコギリヤシの摂取方法ですが、産地では果実をそのまま食べることもあります。また乾燥粉末をお茶に含んだものや、漢方薬として取ることもあります。
どの場合もノコギリヤシだけを摂取すると体内の吸収効率が悪いので、水分と一緒に取るのが良いとされます。
サプリメントで摂取する
ノコギリヤシは植物そのものを購入する機会はほとんどありません。
そのため、日本ではサプリメントになったものを取るのが最も一般的です。
サプリメントは一般薬局やドラッグストアでも販売されており、コンビニで販売されていることもあります。
こうした天然成分のサプリメントは一回飲むだけで効果が上がるようなものではありません。
医療成分は特定の症状に対して効果を持つものであることに対し、天然成分は自然に由来するもので、治療を目的として作られたわけではないためです。
そのため毎日タイミングを決めて、継続して飲み続けることが重要です。
亜鉛と一緒に摂取する
ノコギリヤシのAGA予防効果を高めるためには亜鉛との摂取がいいといわれています。
亜鉛は髪を作るために重要な3つの栄養素の1つです。
ノコギリヤシが5αリダクターゼを抑制し、亜鉛が毛母細胞を活性化させることで発毛の効率を上げることができるとされます。
この時、カルシウムを同時にたくさんとると、亜鉛の吸収を妨げるので注意して下さい。
1日の摂取上限
天然成分とは言っても過剰摂取は副作用を起こす危険があります。
ノコギリヤシは日本国内では摂取上限が設定されていませんが、アメリカでは1日約200~320mgの摂取が適量とされています。
多くとるほど効果が上がるということもありません。
本格的な薄毛治療は薄毛治療クリニックで
ノコギリヤシの発毛や育毛に関する効果はAGA(男性型脱毛症)、FAGA(女性男性型脱毛症)の場合に効果が期待できるのは確かです。
しかしその効果が、納得いくほどの発毛につながるかというと疑問です。
ノコギリヤシはあくまで天然の成分であり、薄毛の症状を改善させるために作られたものではないからです。
またかなり進行したAGAの場合も、ノコギリヤシだけに頼った治療で良いかというと、やはりそれだけでは足りません。
本格的な薄毛治療はクリニックで行う必要があります。
クリニックで専門的に行われている薄毛治療なら、薄毛の進行を止める治療や発毛治療など、的確に自分に必要な医療を受けることができ、医薬品を用いるため確実に効果があると言えます。
薄毛治療を行うクリニックは意外と身近にもあり、以下のようなところで行っています。
・一般の内科や皮膚科が薄毛治療薬だけを処方している
・美容科や美容外科で薄毛治療を行っている
・薄毛治療専門クリニック
ノコギリヤシと成分や効果が似ているとされるAGA治療薬のプロペシアやフィナステリドは、薄毛治療薬を扱うクリニックなら比較的扱っていることも多くなっています。
ただし、AGAは進行性で、こうした薄毛治療薬だけでは満足する発毛に結び付かないこともあります。
そのため薄毛治療専門のクリニックなどを中心に行われている施術治療も併用することが多くなっています。
施術治療は以下のような特徴があります。
・医師や医療従事者だけが行える専門的治療である
・薄毛治療薬との併用で発毛効果が上がる
ノコギリヤシと育毛・発毛効果についてのまとめ
最後にここまでの内容を簡単にまとめてお伝えします。
・ノコギリヤシは北中米の海沿いに生息する天然の植物
・育毛・発毛効果があるとされ、AGA治療薬プロペシアにも似た成分が使われている
・他にも前立腺肥大、頻尿、生理不順、不妊治療、バストアップなどへの効果が期待できる
・日本ではサプリメントとして摂るのが一般的
・あくまで天然成分なので本格な薄毛治療ならクリニックに行くべき
以上のことから、大手サプリメーカーでも積極的に取り入れられているノコギリヤシの育毛・発毛効果は、強力な結果はないとしてもある程度期待できるといっていいでしょう。
この記事を書いた人
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オンライン編集部:タツ
【写真は治療開始前】31歳から薄毛になり、治療を始めてもうすぐ5年が経過するオンライン診療NAVI編集部のタツです。 これまで試してきた薄毛治療や薄毛の知識を発信するために、現在薄毛専門のライターとして執筆中! 市販の育毛剤やクリニックでもらう治療薬の違いなど、薄毛治療初心者にも分かりやすいように解説しています。 同じ悩みを持つ方々の力になれるよう有益な情報を伝えていければと思います!