オナニーでハゲる?それってウソ?ホント!?
オナニーは成人男性のほとんどが経験する、いわば「男子の必修科目」と言えるものです。
彼女がいても結婚していても、男性にとってオナニーは欠かせないものなのです。
しかし「オナニーのし過ぎでハゲになる」という噂を耳にしたことはないでしょうか?
オナニーをしただけなのに、ハゲてしまうのはあんまりな話です。
こちらのページでは、なぜオナニーでハゲるという噂があるのか?その関係についてなどを解説しています。
将来ハゲに対して不安を感じている方は、是非ご覧ください。
噂には何かしらの理由があるものです。
オナニーとハゲの関係を知ることで、不安が無くなるかも知れません。
なぜオナニーでハゲるという噂があるのか
結論から言いますと、オナニーをしただけではハゲません。
ではなぜ、オナニーするとハゲると言われるようになったのでしょうか?
それは「男性ホルモン」や「髪の毛の栄養」がオナニーと関係があると考えられているからです。
以下では、その根拠について解説します。
男性ホルモンが多い人はハゲやすい?
ハゲる約9割の原因はAGA(男性型脱毛症)と言われています。
AGAには男性ホルモンが影響しているのは確かです。
また、ハゲは絶倫(性欲が強い)とも言われ、性欲の強い方は男性ホルモン値が高まります。
オナニーも、性欲があってこそできるものです。
そのため「オナニーをすると男性ホルモンが増える→だからハゲる」という噂が広まり勘違いが生まれているようです。
オナニーして増える男性ホルモンは「テストステロン」です。
テストステロンは、主に男性の睾丸から分泌される、男性らしさの元となるホルモンです。
以下の働きを見ると、まさに男子に必要なホルモンだと言えます。
- 男性の第二次性徴
- 筋肉や骨の成長
- 脂肪を付きにくくする
- 性欲を高める
- 免疫力を高め健康を維持する
- 男性的な思考や行動(決断力・チャレンジ精神・バイタリティー)
しかし、テストステロン自体にはハゲる要素はありません。
ハゲの原因はジヒドロテストステロン
テストステロンが、体内にある酵素「5αリダクターゼ」が結び付くことで、もう一つの男性ホルモンの「ジヒドロテストステロン(以下DHT)」が生まれます。
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DHTは頭皮にある受容体と結び付き、脱毛因子を活性化させ、ハゲの原因となります。
確かにテストステロンの量が多ければ、DHTの量も必然的に多くなりハゲになると考えてしまうものです。
しかしそうではありません。
重要なのは「5αリダクターゼ」の量と、「受容体」の感受性です。
この2つの要素は、ほぼ遺伝により決まっています。
ハゲになる人はもともと、その素質が遺伝により受け継がれているのです。
つまり、オナニーをしたからといって、ハゲの原因となるDHTが大量に作られることはありません。
遺伝以外でも、DHTが増える理由があります。
加齢やストレス、疲労などが原因でテストステロンの分泌が少なくなります。
寝不足や年を取ると痩せにくくなり、脂肪が体に付きやすくなるのはその為です。
しかし、男性の体を維持するには男性ホルモンが必要なので、補うためにより強力な男性ホルモンのDHTを生み出すのです。
つまりオナニーよりも、加齢やストレス、疲労が原因でAGAになる可能性があるという事です。
オナニーで栄養バランスが崩れる?
オナニーでハゲると言われるもう一つの理由に「オナニーで髪の毛の栄養が失われる」からという説があります。
オナニーで射精するとまた新たに精子が作られますが、その際に髪の毛に使われるはずの栄養素が使われ、髪の毛まで回って来ないという考えによるものです。
結論から言うと、オナニーで髪の毛の栄養不足になることはありません。
オナニーぐらいでは問題ない
髪の毛の成分の9割がタンパク質(ケラチン)です。精子もタンパク質から作られています。
とはいえ精液に含まれるタンパク質はごく微量で、1回の射精(5㎖ほど)で252㎎です。
精子が作られるために必要なタンパク質は少ないため、髪の毛に回らないというものではありません。
その他、髪の毛の成長に必要な成分には「アルギニン」や「亜鉛」があります。
- アルギニン
アルギニンはアミノ酸の一種で、テストステロンの分泌を促し、髪の毛を太くする、精子量の増加、精子の運動率を高めるなどなどの働きがあります。このアルギニンも、オナニーで足りなくなるものではありません。 - 亜鉛
亜鉛は、髪の毛のタンパク質ケラチンの合成に必要な成分です。亜鉛は精子の量を増やす働きがあると言われていましたが、実際には精子の製造には関らないことが判明しています。
実際に栄養不足が原因でハゲている方もいます。
その場合、もともとタンパク質やアルギニンの摂取量が少ないことが関係しているため、オナニーが直接の原因とはなりません。
精子は定期的に出す方がいい
ハゲを気にするあまり、オナニーをせず「禁欲」することで、ハゲを防止しようとする方がいるかも知れません。
これは、あまりおススメできません。
禁欲した状態では、古い精子が精巣に残った状態になります。
古い精子は運動率が低下するなど劣化が現れるようになります。
精子を溜めこむと生きのいい精子が減るため、男性不妊の原因にもなります。
さらに禁欲を続けると肉体的・精神的ストレスになり、逆にハゲの原因となる場合もあります。
オナニーによる快感はストレスの発散やリラックス効果にも繋がりますので、気にせず3日に1回は射精するようにしてください。
AGA治療薬は性欲が減退する?
実際にハゲてしまった方で、改善を望む方は薬を使った治療が必要となります。
AGA治療の第一選択として使われる成分がフィナステリドです。フィナステリドが配合されたく「プロペシア」は最も有名なAGA治療薬です。
しかしこのプロペシアには「リビドー(性欲)減退」「ED(勃起機能障害)」などの副作用があります。
ハゲを治療も行いたいが、オナニーが出来なくなるというのはちょっと心配かも知れません。
しかし、プロペシアの副作用の発現率はとても低いのです。
リビドー減退では1~5%未満、EDの症状は1%未満なので、使用している全体を考えるととても少ない事が分かります。
さらに、この結果はプロペシアとプラセボ(偽薬)を使ったグループを比較した際に、その差はほとんど見られなかった結果があります
性機能の副作用の発現率
- プロペシア:2.9%
- プラセボ:2.2%
プロペシアを飲んでも、ほとんどの方はオナニーが可能です。
ただし妊活中の男性はプロペシアの服用は推奨されていません。
オナニーしてもハゲるとは限らない
以上の事を踏まえると、ハゲる場合の理由は以下のものになります。
- 遺伝による体質
- 加齢やストレス・疲労
- 生活習慣の乱れ
つまりオナニーが直接の原因にはなりません。
オナニーするともれなくハゲがセットになって付いてくる、と想像したことでストレスになり、抜け毛が増える場合もあります。
オナニーは男性機能を維持することにもなるので、不安に思わず定期的に行うようにしましょう。
生活習慣の見直しが大事
遺伝以外のハゲ理由は生活習慣の乱れです。
ハゲの予防には栄養のバランスの取れた食事や、血行促進、ストレスの軽減が必要です。
アルギニンやタンパク質などの栄養度は、普段から摂取する量が少ないと、当然髪の毛には回ってきません。< 栄養が摂れていても、血行が悪化している状態では頭皮に十分な栄養も届かないものです。 アルギニンやタンパク質に限らず、ビタミン類やミネラルもバランス良く摂り、頭皮環境を悪化させる糖分や脂質も摂り過ぎない生活を送るようにしましょう。 オナニーをして体がリラックスしぐっすり眠ることで、頭皮へのストレスを軽減させ、ハゲの防止にも役立ちます。
ハゲたら薄毛クリニックに相談
オナニーとハゲの関係はほとんど無い事がお判り頂けたかと思います。
ハゲの原因は、遺伝による男性ホルモン(ジヒドロテストステロン)の影響と、生活習慣の乱れにより頭皮にストレスがかかるためです。
オナニーも健康のバロメーターのようなもので、全くしないのは体に良くありませんが、やり過ぎには注意が必要です。
なお、男性ホルモンが原因で起こるAGA(男性型脱毛症)の症状は、放っておくとどんどん進行し、脱毛の範囲が拡大していく特徴があります。
早期に治療を行えば、改善まで時間も治療費も軽減することが出来ます。
もしかしてハゲてきたかな?と思ったら、そのまま放置せずに、AGA専門クリニックに相談してみましょう。
進行状態を診察することで、適切な治療を行う事ができます。