白髪はミノキシジルの副作用ではない6つの理由と薄毛との関係
突然ですが、ミノキシジルの使用で白髪が増えるという噂をご存知でしょうか?
このページではミノキシジルの副作用を確認し、ミノキシジルと白髪になる原因にどのような関連性があるのかについて触れていきます。
ミノキシジルの副作用に白髪はない
結論からいいますと、ミノキシジルの副作用で白髪は増えません。
とはいえ、すでに白髪が目立ってきている方からすれば「何を根拠に?」と疑問を持たれるはずです。
そこでまずは、ミノキシジルの副作用について紐解いていきましょう。
ミノキシジルの主な副作用
ミノキシジルの主な副作用ですが、内服薬と外用薬では少し違うのでそれぞれ紹介していきます。
- 内服薬
-
- 胸の痛み
- 動悸、息切れ
- むくみ
など
- 外用薬
-
- かゆみ
- かぶれ
- 発疹
など
内服薬は循環器、外用薬については皮膚症状が副作用の中心となっています。
またどちらの副作用にも「白髪」はなく、臨床データからもそういった報告はありません。
白髪になる原因は?
髪の色はメラニン色素の種類と量で決まるといわれています。
ユーメラニン
⇨ 黒髪
フェオメラニン
⇨ ブロンド
この2種類のメラニンが、どちらもほとんど含まれずに生えてきたものが白髪です。
これらのメラニン色素は、毛母細胞の中にある「メラノサイト(色素形成細胞)」で作られています。
つまり白髪になるのは、メラニン色素を生み出すメラノサイトの機能低下や消失が原因です。
メラノサイトの働きがうまくいかない原因については、未だ全て解明されておらずよくわかっていないこともあります。
現在、おもな白髪の原因として考えられているのは下記の6つのケースです。
それでは順に解説していきます。
髪に栄養が行き届いていない
メラノサイトも細胞の1つになるため、栄養が届かない状態では正常な機能を保つことができません。
栄養不足でメラノサイトの機能が低下すると、メラニン色素が作られなくなってしまいます。
それが原因で毛母細胞(髪になる細胞)が分裂する際に色の付かない髪、つまり白髪になると考えられているのです。
遺伝的要因
白髪の原因とされる遺伝子IRF4は、遺伝することが判明しています。
このIRF4は髪の色を決定づけるメラニン色素の作用に影響を及ぼす遺伝子です。
他にも毛髪関連の遺伝により、生涯の中で白髪化が始まる年代が異なってくる傾向があることも、イギリスのロンドン大学ユニバーシティカレッジ(UCL)のカスタブ・アディカリ氏の論文により報告されています。
加齢によるもの
白髪は老化現象の1つでもあり、年齢を重ねることで増えていく傾向にあります。
加齢は身体のさまざまな機能を低下させますが、同じようにメラノサイトの働きも低下していくことでメラニン色素を十分に作れなくなります。
また加齢により、メラノサイト自体も減少していくため、頭皮から色が着かないままの白髪が生えてきてしまうのです。
ストレス
ストレスが溜まると白髪になるといわれていますが、3つの影響が考えられます。
自律神経のバランスが崩れ、血行不良を起こす
- 血行不良は頭皮や髪に栄養が行き届きにくくなることで、メラノサイトの機能を低下させます。
活性酸素が増える
- 活性酸素とは、いわゆるサビのようなものです。
鉄が錆びていくほど脆くなるように、細胞の働きが悪くなっていくことで老化の進行などを早めてしまいます。
皮脂の分泌が活発になる
- 人はストレスを感じると交感神経が優位になり、皮脂が過剰に分泌されます。
この皮脂が過酸化脂質に変わり、メラノサイトの働きが抑制され、白髪の原因に繋がるのです。
ストレスは直接白髪に影響しないものの、間接的にメラノサイトの働きを悪くしてしまうため、白髪になりやすくなる原因の1つと考えられています。
紫外線によるダメージ
紫外線によるダメージとは、光老化のことになります。
老化とつきますが一般的な老化とは異なり、簡単にいうと髪の日焼けです。
真夏に強い日差しを浴びて、髪が茶色に変化した経験があると思います。
紫外線は細胞にも到達することからメラノサイトがダメージを受けてしまうと、髪に色をつけることができなくなり白髪が生えてきてしまうと考えられています。
また、頭皮が紫外線の刺激を受けることで生成される活性酸素もメラノサイトの働きを妨げる要因となるため、注意が必要です。
睡眠不足
睡眠は1日の疲れを取るだけでなく、体内の細胞の修復・回復などの代謝活動を行う時間でもあります。
ところが、睡眠不足が続くとメラノサイトはダメージが蓄積されたままで、代謝活動が行えません。
やがて働きが鈍くなり、メラニン色素の生成が不十分になっていくことで、白髪が増えやすい状態に陥ります。
白髪になったら諦めるしかない?
白髪の治療薬というのは、今のところありません。
メラノサイトの働きが低下するような生活習慣を見直し、頭皮や髪の健康状態を保ちましょう。
規則正しい生活が白髪を増やさない1番の方法です。
ただ、加齢や遺伝が伴っているのであれば、白髪の対処は難しくなります。
加齢も遺伝も改善のしようがないため、気になる方は白髪染めなどで対処しましょう。
ミノキシジルで白髪を改善することができる?
ミノキシジルでは、白髪の改善はできません。
それを裏付けるものとして、ミノキシジル製剤として代表的なリアップの添付文書から抜粋した効果効能を紹介します。
- 壮年性脱毛症における発毛、
育毛及び脱毛(抜け毛)の進行予防。
壮年性脱毛症とはAGAやFAGAのことを指し、ミノキシジルはこうした薄毛に対して発毛や育毛といった効果を認められています。
残念ながらミノキシジルには白髪に対する効果はありませんので、白髪を改善する目的であればミノキシジルの使用を控えましょう。
白髪と薄毛の関係
「白髪が多いと将来ハゲない」なんて話を、聞いたことがある方は多いのではないでしょうか?
若白髪だからと安心している方には申し訳ないですが、残念ながら白髪と薄毛、両者に直接的な関係はありません。
しかし白髪と薄毛には、間接的にですが共通することが多々あります。
ここからはその共通点について見ていきましょう。
白髪と薄毛の原因が似ている
白髪と薄毛の原因ですが、白髪はメラノサイトの機能低下、薄毛は男性ホルモンの影響によって発症します。
同じ毛包内(髪をつくる器官)で起こっている出来事ではありますが、根本的な原因に違いがあるため、薄毛の治療薬では白髪を治すことができません。
しかし白髪の増加や薄毛の進行には、栄養不足、睡眠不足、ストレス、加齢、遺伝、このように身の回りのことに左右されるという共通点があります。
とくに生活習慣の乱れは白髪や薄毛を招くことに繋がりやすいため、日頃から意識して日常を見直すことが、白髪や薄毛の悪化を抑えるのに共通して有効です。
ミノキシジルで白髪が増えることはない
ミノキシジルの使用で白髪は増えません、また残念ながら白髪を改善することもできません。
あくまでもミノキシジルは発毛・育毛を目的とした治療薬なため、AGAやFAGAを改善するためだけに使用するようにしましょう。
しかし白髪と薄毛には、共通点が多々あります。
白髪に悩んでいるところに薄毛の悩みが重なることも多いため、薄毛になってしまう前に早めに医師に相談しましょう。
もし、クリニック探しで悩んでいる場合は以下を参考にしてみてください。
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この記事を書いた人
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オンライン編集部:タツ
【写真は治療開始前】31歳から薄毛になり、治療を始めてもうすぐ5年が経過するオンライン診療NAVI編集部のタツです。 これまで試してきた薄毛治療や薄毛の知識を発信するために、現在薄毛専門のライターとして執筆中! 市販の育毛剤やクリニックでもらう治療薬の違いなど、薄毛治療初心者にも分かりやすいように解説しています。 同じ悩みを持つ方々の力になれるよう有益な情報を伝えていければと思います!