プロペシアを服用していてもドーピング検査に該当することはない!
「プロペシアを服用するとドーピング検査に引っかかる」
スポーツ選手が薄毛治療で治療薬を服用する際には、プロペシアに気を付けましょう…と、言われていました。
しかし、そういわれていたのは過去のこと。
現在はプロペシアを服用してもドーピング検査に該当することはありません。
プロペシアの服用が男性ホルモンに影響するとのことで、2008年まではドーピング剤とされていました。
しかし、2009年1月より、ドーピング禁止リストから除外されています。
ここでは、プロペシアとドーピング検査の関係と、服用によって気を付けなければいけないこと、また、なぜ以前はドーピング禁止リストに該当していたのかを解説していきます。
プロペシアは筋肉増強剤の使用を隠す効果があった
プロペシアに含まれる有効成分の「フィナステリド」は、筋肉増強剤の使用を隠ぺいする効果があるとされていました。
このことから、プロペシアはドーピング禁止リストに含まれていました。
果たしてどんな効果なのか、少し詳しく解説します。
人間の体の筋肉を作るのに必要な男性ホルモンに「テストステロン」という物質があります。
男性機能の維持や、筋肉量を増やし、強度を高める働きをするホルモンです。
一部のスポーツ選手などの間では、このテストステロンに似た物質、または、取り込まれたのちに体内でテストステロンに変わる物質を投与することで、人工的に筋肉量を増強させ、意図的に優位に立とうとする向きがあるのです。
これがいわゆる「ドーピング」と呼ばれる行為なのですが、このような行為は世界アンチ・ドーピング機構(WADA)によって禁止されている行為です。
フィナステリドには、このドーピングの際に用いられる筋肉増強剤の成分が、体から排出されるのを防ぐ効果があるとされていました。
つまり、筋肉増強剤を使用してフィナステリドを服用すれば、ドーピング検査で引っかからない。
すなわち、フィナステリドにはドーピングを隠ぺいする作用があったというわけです。
現在は問題ない?
ドーピングを隠す働きがあることで禁止されていたプロペシア(有効成分はフィナステリド)ですが、2009年1月1日より、WADAが定めるドーピング禁止リストから外れました。
背景には、近年、薬物成分分析の技術が向上したことで、フィナステリドを使用しても禁止物質の判別ができるようになったことがあります。
そのため現在では、安心してプロペシアを服用して薄毛治療をしながら、ドーピング検査を気にすることなくスポーツをすることができるようになりました。
世界アンチドーピング機構(WADA)とは?
“世界アンチ・ドーピング機構の成り立ち
世界アンチ・ドーピング機構(WADA)は、世界的なアンチ・ドーピング・ムーブメントを促進、調整、モニターする役割として、1999年11月10日に設立されました。国際オリンピック委員会(IOC)や国際パラリンピック委員会(IPC)を代表するスポーツ界と、各国政府が50:50の拠出金を負担し、協力・連携体制をとる世界の独立組織です。WADAの常任理事会・理事会も、スポーツ界と各国政府が半分ずつで構成されており、政府側の理事兼アジア地域を代表する常任理事として、日本の文部科学副大臣が就任しています。
WADAの重要な活動は「世界アンチ・ドーピング規程(Code)」が、各国で遵守されているかをモニタリングすることや、各国のアンチ・ドーピング機関の環境整備支援、自然科学・社会科学系の調査研究の促進などです。”
※公益財団法人 日本アンチ・ドーピング機構「世界アンチ・ドーピング機構の成り立ち」より引用
https://www.playtruejapan.org/code/cooperation/world.html
上記の引用文中にある「世界アンチ・ドーピング規程(Code)」とは、フェアでクリーンなスポーツを守り、そのスポーツに参加するアスリートの権利を守るために制定された規定の名称です。
くわしくはこちらをご覧ください。
公益財団法人 日本アンチ・ドーピング機構「世界アンチ・ドーピング規定」
https://www.playtruejapan.org/code/provision/
ドーピング陽性になった第1号
フィナステリドの服用によって「育毛剤でドーピング検査に引っかかった」第1号の人物がいます。
元プロ野球選手、2007年当時はソフトバンクホークスで活躍していたリック・ガトームソンがその人です。
ガトームソンは、2007年にフィナステリドの使用で20日間出場停止を食らいました。
フィナステリドはソフトバンクの前に所属していたヤクルトスワローズ時代から使用しており、そのことについて球団から警告も受けていたそうです。
それでも服用を続けていたとするならば、よほどの深刻さ(薄毛の)だったのでしょう。
翌年2008年に戦力外通告を受けソフトバンクを後にしますが、その更に翌年の2009年にフィナステリドが禁止リストから外れることになります。
なんとも皮肉な運命をたどったものです。
ドーピング以外で気を付けることはある?
ここまではドーピング検査に引っかかる恐れについて解説してきました。
一般の方であればドーピングに注意するという機会はほとんどないといえるでしょう。
ただし、通常の生活の中でもプロペシア服用中に気を付けなくてはいけないケースがあります。
- 健康診断
- 前立腺がんの検査
上記の場合はプロペシアを服用していることを申告する必要があります。
詳しく確認したい場合は以下のページを確認してみてください。
さらに、プロペシア服用中の献血は禁止されているため注意しましょう。
プロペシアの服用に不安がある場合は医師に相談しよう
プロペシアを服用していても現在はドーピング検査に影響は与えません。
ただし、健康診断や前立腺がんの検査では申告が必要だったり、献血が禁止されていたりと服用中に注意すべき点はあります。
また、健康上の問題などにより服用できない場合もあるため、プロペシアを服用する際は必ず医師の診察を受けましょう。
適切なアドバイスを受けることで、より安心してAGA治療に専念することができるはずです。
なお、クリニック選びで悩んでいる場合は以下を参考にしてみてください。
オンライン診療NAVIが厳選したおすすめのプロペシア処方クリニックを紹介しています。
プロペシア処方クリニック
(アイコンをクリックすると基本情報や公式HPを確認できます)
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この記事を書いた人
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オンライン編集部:タツ
【写真は治療開始前】31歳から薄毛になり、治療を始めてもうすぐ5年が経過するオンライン診療NAVI編集部のタツです。 これまで試してきた薄毛治療や薄毛の知識を発信するために、現在薄毛専門のライターとして執筆中! 市販の育毛剤やクリニックでもらう治療薬の違いなど、薄毛治療初心者にも分かりやすいように解説しています。 同じ悩みを持つ方々の力になれるよう有益な情報を伝えていければと思います!