ミノキシジル内服薬の副作用は?外用薬との違いを解説
ミノキシジルには飲むタイプの"内服薬"と、塗るタイプの"外用薬"の2種類があります。
お薬のカタチこそ違えど、いずれも同じ血管拡張作用によって発毛効果を期待できるお薬となっています。
ただ起こりやすい副作用については違いがあることから、このページでは内服と外用の副作用に違いについて解説していきます。
ミノキシジルは飲むタイプと塗るタイプがある
ミノキシジルといっても、お薬のカタチが異なる2タイプがあります。
・内服薬
・外用薬
AGAの進行の程度によって使い分けられ、「地肌が透ける」、「生え際(前頭部)の後退が目立つ」たというケースで内服薬が使われる機会が多い傾向にあります。
また外用薬については市販薬としても購入できることから、内服薬にくらべ効き目はゆるやかとなっています。
ミノキシジル錠について
ミノキシジル錠(通称ミノタブ)は、"飲む発毛薬"と呼ばれるタブレットタイプのお薬です。
高血圧に用いる降圧剤(ロニテン)として開発され、その後にジェネリックとしてAGA治療に用いられるようになった経緯があります。
外用薬にくらべ発毛効果が高く、しっかり髪を生やしたい方であれば、ほとんどの方に必須となってきます。
ミノキシジル錠の作用
ミノキシジル錠の作用は、外用薬と同じ血管拡張になります。
AGAの影響によって悪くなった頭皮への血流を改善することで、発毛効果を発揮してくれます。
ただ効果に優劣をつけるのであれば「内服 > 外用」となり、よりダイナミックな発毛を期待するなら内服となっています。
なぜ作用は同じなのに効果に差が出るのか、それは作用する血管が異なるためです。
■内服薬
細動脈
■外用薬
毛細血管
細動脈は"抵抗血管"とも呼ばれ、本来は動脈から流れてくる血流を弱めるリミッターとしての役割があります。
つまりミノキシジル錠はそのリミッターを解除し、毛細血管などへ血流量を増やしてくれます。
そのため多くの栄養や酸素を細胞に運ぶことが可能になり、より高い発毛効果を期待できるようになります。
ただ効果が高い分、副作用があらわれやすいというデメリットがあります。
どんな症状が出やすいのか見ていきましょう。
ミノキシジル錠の副作用
ミノキシジル錠にはどんな副作用が起こるのか、そのメカニズムといっしょに簡単に解説していきます。
初期脱毛
初期脱毛(休止期脱毛)は、古くなった髪が抜け落ちる現象です。
服用から1ヶ月ほどで起こりやすく、新しい髪の成長により古い髪が押し出されることで起こります。
抜け毛が増えるのはネガティブなことですが、初期脱毛に関してはポジティブな症状です。
お薬の効きはじめを知らせるサインと言えることから、服用は続けるようにしてください。
多毛症
多毛症は、体毛が濃くなる症状です。
髪が生えてくるのも多毛症のおかげですが、指や腕、脚、背中などの毛が濃くなることや、顔にうぶ毛が増えてくることも。
ミノキシジル錠は全身に作用してしまうため、効果を頭皮に限定することはできません。
服用中は我慢するか、手間ではありますがムダ毛処理を行うようにしてみてください。
血圧の低下や心拍数の増加、胸の痛み
ミノキシジル錠の作用により血管がゆるみ、血管への圧が下がることで血圧が低下します。
これに伴って起こるのが、心拍数の増加(動悸)や胸の痛みです。
血管がゆるむことで心臓への酸素の供給量が落ち、パワー不足を起こします。
ただ心臓はパワーが落ちても働かなくてはいけないので、バテている状態に。
これにより心臓がバクバクしたり、胸に痛みを覚えることがあります。
倦怠感や眠気、眩暈、頭痛
倦怠感や眠気、眩暈、頭痛といった症状が起こる原因として、
■倦怠感
身体にだるさを感じるようであれば、肝臓が疲れている可能性があります。
■眠気
諸説ありますが、血流が良くなることで一時的に体温が上昇するためと考えられています。
■眩暈
必要以上に血圧が下がることで、めまいを感じることがあります。
■頭痛
血管の収縮・拡張によって、頭痛が起こることがあります。
悪心
悪心(おしん)とは、みぞおちから胸にかけてむかつきが生じたり、吐き気を催すことになります。
こうした悪心はミノキシジル錠によって消化器が刺激されることで起こることがあり、お薬にはよくある症状になります。
胃の中が空っぽだったりすると起こりやすくなるので、食前よりも食後に服用タイミングをずらしてみてください。
体重増加、むくみ
ミノキシジル錠は、動脈を拡張します。
すると静脈の流れが停滞してしまい、老廃物や水分が皮膚の下にたまりやすくなることがあります。
これがむくみの原因となり、顔(あごのラインや首周り)や手足がむくんでくることがあります。
またむくみが原因で、体重が増加することも。
赤ら顔
全身の血流が良くなるため、人によっては顔が紅潮(赤くなる)することや目元が腫れているように感じることがあります。
ただ一時的な症状になり、時間とともに治っていくことから心配しすぎる必要はありません。
ミノキシジル外用薬の副作用
同じミノキシジルでも外用薬になると、起こりやすい副作用は薬剤が触れる皮膚症状が中心となってきます。
- 発疹や発赤(赤み)
- かゆみ
- かぶれ
- フケ
- 頭皮への熱感
など
循環器(心臓や血管、肺)への症状が主となるミノキシジル錠にくらべると、軽い症状のものが多いことがわかります。
ただミノキシジル錠は副作用が強いといっても、医師のコントロール化で服用すれば安全に使用することは十分に可能です。
そのため副作用で考えるよりも、どこで治療するかが大切になってきます。
ミノキシジル錠と飲み合わせの悪い薬
ミノキシジル錠には外用薬と異なる点がもう1つあり、それが飲み合わせの悪いお薬があるということです。
いっしょに飲んでしまうと副作用が出やすくなるといったことがあるので、ここからは併用注意または禁忌のお薬をご紹介していきます。
一緒に使えない薬
ミノキシジル錠といっしょに使えない併用禁忌薬が、次のとおりになります。
- ED治療薬(バイアグラ・レビトラ・シアリス)
- イブプロフェン(風邪薬の成分)
- イミグラン(偏頭痛のお薬)
- グアネチジン(高血圧の治療薬)
など
またこれらにくわえ、アルコールの飲み過ぎには注意です。
アルコールにも血管を拡張する働きがあることから、飲みすぎてしまうとミノキシジル錠の作用が強まり副作用が起こりやすくなります。
市販薬の成分にも注意が必要なので、服用の際は成分表はしっかりチェックしてください。
一緒に使うのに注意が必要な薬
併用に注意が必要なお薬については、今のところ報告がありません。
ただ次のいずれかに該当する方は、医師の判断によっては服用できない可能性があります。
- 65歳以上
- AGA以外の脱毛症
- 心臓や腎臓に持病がある
- ミノキシジルやその添加物にアレルギーの既往歴がある
- むくみがある
- 高血圧もしくは低血圧
など
ミノキシジルは専門医に相談して安全に使おう
ミノキシジルなどの医薬品は、副作用の可能性をゼロにすることはできません。
そのため正しく使用することで、そのリスクを少しでも減らしていくことが大切です。
また年齢や体質などによっても、副作用のリスクは変化します。
不安がある方は、医師に相談しながらミノキシジルを使ったAGA治療をはじめるようにしてください。
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この記事を書いた人
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オンライン編集部:タツ
【写真は治療開始前】31歳から薄毛になり、治療を始めてもうすぐ5年が経過するオンライン診療NAVI編集部のタツです。 これまで試してきた薄毛治療や薄毛の知識を発信するために、現在薄毛専門のライターとして執筆中! 市販の育毛剤やクリニックでもらう治療薬の違いなど、薄毛治療初心者にも分かりやすいように解説しています。 同じ悩みを持つ方々の力になれるよう有益な情報を伝えていければと思います!