ミノキシジルタブレットと降圧剤を併用すると危険って本当?
結論からいうと、内服薬である「ミノキシジルタブレット」と「降圧剤」の併用は危険です。
併用することで、重篤な副作用を引き起こす可能性がある上に、降圧剤を必要とする病気への影響も考えられます。
ここでは、ミノキシジルタブレットと降圧剤が危険な理由や併用禁忌(併用してはいけない治療薬)について紹介していきます。
ミノキシジルタブレットと降圧剤の併用は危険!
ミノキシジルタブレットと降圧剤は共に「血管拡張作用」をもつ治療薬です。
そのため、併用することで急激な血圧低下を招き、めまいやふらつきなどにより倒れる危険性があります。
さらに、注意すべきは併用により、高血圧の治療にも影響が出る可能性があるということです。
高血圧はAGAと違い進行すれば命の危険もあることから、ミノキシジルタブレットと降圧剤の併用は避けなくてはいけません。
ミノキシジル外用薬と降圧剤の併用は?
ミノキシジル外用薬と降圧剤の併用は、基本的には問題ないとされています。
ただし、降圧剤を使用している場合は、ミノキシジル外用薬の使用前に医師に相談をしましょう。
なお、以下に該当する方も同様に医師への相談が必要となります。
- 高血圧・低血圧の方
- 心臓や腎臓に障害がある方
- むくみがある方
ミノキシジルタブレットについても、上記に該当する方は服用可能かどうか事前に医師への相談が必要です。
併用が危険な理由はミノキシジルが降圧剤の成分だから?
ミノキシジルは発毛効果のある成分として広く知られていますが、もともとは降圧剤として開発された医薬品成分です。
そのため、他の降圧剤と併用すると作用を強めてしまい、必要以上に血圧を低下させるおそれがあるため併用は危険とされています。
なお、ミノキシジルタブレットは、元々は「ロニテン」という降圧剤です。
降圧剤として処方されていく中で副作用として「多毛症」が見られたため、発毛剤として開発された歴史をもちます。
ミノキシジルタブレットはAGA治療薬としては認可されていない
ミノキシジルタブレットは、AGA治療薬としては認可されていません。
そのため、使用する場合は、未承認薬であることを事前に理解しておく必要があります。
未承認薬になっている理由としてあげられるのが、AGAに対して国内での臨床試験が行われていないことです。
つまりこれは治療するにあたってのリスク(副作用)についての詳しいデータがないことを意味し、安全性を考慮した上での判断になります。
日本皮膚科学会の「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版」でも推奨度は以下のようになっています。
- ミノキシジル外用薬:A(強く勧める)
- ミノキシジル内服薬:D(行うべきではない)
とはいえ、ミノキシジルタブレットは優れた発毛効果を期待できる治療薬です。
副作用のリスクがあることから、安全に使用するためにも処方実績が豊富なクリニックで医師と相談しながら服用するようにしましょう。
ミノキシジルタブレットの副作用を確認
ミノキシジルタブレットの主な副作用は以下の通りです。
- 多毛症(全身の毛が濃くなる)
- 浮腫
- 吐き気・嘔吐
- ふらつき、息切れ
- 血圧低下
など
とくに循環器系の症状である動悸や息切れは起こりやすくなっています。
また、重篤な副作用として、うっ血性心不全や狭心症、心膜炎などが起こる可能性があります。
そのため、使用中に何か異変を感じたらすぐに医師の診断を受けるようにしましょう。
ミノキシジルタブレットの副作用が気になる場合は外用薬がオススメ!
ミノキシジルタブレットの副作用が気になる場合は、外用薬の使用がオススメです。
なぜなら、ミノキシジルタブレットは全身に作用しますが、外用薬は局所的(頭皮のみ)に作用するため副作用のリスクが低いからです。
ただし、効果はミノキシジルタブレットの方が高いとされているため、AGAの進行具合によって、使い分けることが望ましいといえるでしょう。
- ミノキシジル外用薬
⇨ AGAの兆候がみられる初期あるいは軽度の段階 - ミノキシジルタブレット
⇨ 進行が中等度以上(生え際の後退や地肌が透けているなど)
続いて、ミノキシジル外用薬の副作用を確認してみましょう。
ミノキシジル外用薬の副作用を確認
ミノキシジル外用薬の主な副作用は以下の通りです。
- 頭皮の発疹や赤み
- かゆみ
- かぶれ
- フケ
など
同じミノキシジルでも外用薬は、直接塗布した箇所の皮膚症状が中心です。
これらの症状は成分であるミノキシジル以外にも、添加物によるアレルギーとしてあらわれることもあります。
ミノキシジル外用薬は、頭皮以外への作用を最小限に抑えることができるため、個人使用も認められる安全性の高い治療薬といえます。
ミノキシジルタブレットの併用禁忌
ミノキシジルタブレットは降圧剤以外にも、併用禁忌(併用が禁止されている治療薬)があります。
- ED治療薬
- イブプロフェン
- イミグラン
- グアネチジン
など
いずれも血管を拡張・収縮させる作用をもっている治療薬です。
そのため、血圧をコントロールすることができなくなり、重篤な副作用を引き起こす可能性があるため併用は禁止されています。
なお、薬ではありませんが、アルコールも同様の作用があるため併用は禁止です。
ただし、アルコールの場合、ミノキシジルタブレット服用後に7時間程度空ければ摂取しても問題はありません。
この他にも似たような作用を持つ治療薬はあることから「血圧に作用する薬」は基本的には併用できないと覚えておいてください。
何か薬を使用している場合は?
ミノキシジルタブレットは効果が高い分、副作用に注意が必要な治療薬です。
そのため前述で紹介した併用禁忌以外でも以下のような場合は事前に医師に相談をしましょう。
- 常用している薬がある
- ミノキシジルタブレット服用中に新しい薬を追加する
こうしたケースでは、万が一を避けるためにも自己判断で薬を併用してはいけません。
また、服用する薬の種類が増えることで肝臓や腎臓の負担になることもあります。
体調の変化を医師に見極めてもらいながら治療を進めるようにしましょう。
降圧剤を使用している場合は必ず医師に相談を
ミノキシジルタブレットと降圧剤を併用すると重篤な副作用を引き起こす可能性があるため危険です。
しかし、降圧剤を使用しているからといってAGA治療が行えない訳ではありません。
なぜなら、ミノキシジルタブレット以外にもプロペシアやザガーロといったAGAに対して有効性の高い治療薬もあるからです。
そのため、薄毛に悩んでいる場合は、まずは専門のクリニックに相談してみてください。
相談することで体質や症状にあった適切な治療法を提案してもらえることでしょう。
もし、治療を行うクリニック探しで悩んでいる場合は、以下を参考にしてみてください。
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この記事を書いた人
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オンライン編集部:タツ
【写真は治療開始前】31歳から薄毛になり、治療を始めてもうすぐ5年が経過するオンライン診療NAVI編集部のタツです。 これまで試してきた薄毛治療や薄毛の知識を発信するために、現在薄毛専門のライターとして執筆中! 市販の育毛剤やクリニックでもらう治療薬の違いなど、薄毛治療初心者にも分かりやすいように解説しています。 同じ悩みを持つ方々の力になれるよう有益な情報を伝えていければと思います!