【医師監修】プロペシア(フィナステリド)の副作用|AGAの進行を抑える治療薬
プロペシア(フィナステリド)は副作用が起こりづらい医薬品です。
しかし、医薬品であるため少なからず副作用が起こる可能性があります。
主な副作用として、性欲減退や男性機能の低下などの症状が報告されています。
ここでは、プロペシアの副作用で起こる症状や対処法などについて詳しく解説していきます。
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記事の監修医花房 火月(はなふさ皮膚科理事長)
(はなふさ・ひづき)はなふさ皮膚科理事長。2006年東京大学医学部医学科卒業後、がん研有明病院や東京大学医学部附属病院などでの研修を経て、東京大学医学部附属病院皮膚科・皮膚光線レーザー科・助教。2011年、三鷹はなふさ皮膚科を開設の後、東京・埼玉で7院を開院。難治性の皮膚疾患をはじめ、薄毛、シミ・シワなどの美容皮膚科にも取り組む。著書に『やっぱり美人は、かかりつけの美容皮膚科を持っていた』など。
プロフィール:花房火月
公式HP:https://mitakahifu.com/
はなふさ皮膚科の情報掲載中
※監修者はクリニック選定に関わっておりません。
プロペシアの代表的な副作用
プロペシアの主な副作用は性欲減退や男性機能低下などの性機能に関する副作用が挙げられます。
また、副作用の発現率は0.2mgで1.5%(2/137例)、1mgで6.5%(9/139例)と臨床試験で報告されています。
プロペシアの主な副作用
- 男性機能低下
- 性欲減退
その他、注意しなければいけない副作用として、肝機能障害があります。
性機能に関する副作用
プロペシアで起こる性機能に関する副作用は以下の通りです。
性機能に関する副作用の発現率
- 0.2mg:1.5%(2/137例)
- 1mg:2.9%(4/139例)
- 性欲減退(リビドー減退):1~5%未満
- 勃起不全(ED):1%未満
- 射精障害:1%未満
- 精液量減少:1%未満
肝機能障害
プロペシアの重い副作用としてあげられるのが、肝機能障害です。
プロペシアで肝機能障害が起こる確率は全体の0.2%です。
以下のような方は肝機能障害のリスクを上げてしまうので注意しましょう。
- 肝機能がもともと優れない方
- 服用方法を守らない方
- プロペシア以外の薬を複数服用している方
風邪薬や鎮痛剤、プロペシアなどの薬は主に肝臓で代謝されます。
そのため、複数の薬を同時に服用している場合や服用方法を守らない場合は、肝機能に負担をかけてしまうことになります。
正しい服用を行うことはもちろんですが、事前の血液検査によって肝機能数値を確認することで肝機能障害を未然に発生を防ぐことができます。
また、血液検査やプロペシア服用中に肝機能が優れない場合、プロペシアの服用を一時的に中断することもあります。
その他の副作用の例
プロペシアの副作用の中には、発生頻度が不明となっている症状もあります。
プロペシアの頻度不明な副作用や副作用と誤解されている症状ついて紹介します。
うつ症状
プロペシア服用中は抑うつ症状の発症リスクがごくわずかに高まることがわかってきました。
「やる気が出ない」
「身体がダルい」
「集中できない」
こうした抑うつ症状が、副作用として現れることがあります。
不眠
プロペシア服用中に不眠を訴える方もいますが、プロペシアと不眠に明確な関係は認められていません。
不眠になる原因としては以下のような原因が考えられます。
- ストレス
- 生活習慣
- 睡眠環境が悪い
- 不安症状
など
日常的なことが影響することが多いため、まずは身の周りの環境から見直してみましょう。
ニキビ
プロペシアを服用することでニキビができやすくなるということはありません。
ニキビはAGAの原因でもあるDHTが増加することで発生しやすくなりますが、プロペシアはDHTを抑える作用があります。
そのため、プロペシアがニキビの原因となる可能性は低いでしょう。
ニキビができる主な原因として以下のような要因があります。
- 睡眠不足
- 栄養不足
- ストレス
- ホルモンバランスの乱れ
など
副作用が現れた場合の対処法
個人の体質に合わない場合や誤った服用方法などをすると副作用は起こりやすくなります。
では、副作用が起こった場合、どのような対処を行うのが適切なのでしょうか。
ここからは、副作用が現れた場合の対処法を紹介していきます。
成分量を調整する
個人差はありますが、服用するプロペシアの成分量が多いために副作用が現れる方がいます。
プロペシアには「0.2mg」「1mg」と、用量の異なる錠剤が2種類あります。
1mgからスタートするのが一般的ですが、1mgで副作用が出やすい方は0.2mgを服用することで副作用を抑えられることがあります。
用量の調節をするためにプロペシアを半錠に割ることは絶対にしないでください。
プロペシアを服用後、副作用がでてしまう場合は医師に相談して用量の調節ができないか相談してみましょう。
他のAGA治療薬に切り替える
プロペシアと体質が合わない場合は、副作用が出やすくなってしまいます。
そのような場合は、プロペシアではなく以下のAGA治療薬に切り替えることも検討してみましょう。
- デュタステリド
- ミノキシジル
医師に相談する
服用中、副作用や気になる症状があれば、まずは医師に相談することが大切です。
- 成分量の調整
- 他のAGA治療薬への変更
上記は、個人の判断で行うと危険なため必ず医師の判断のもと対応するようにしてください。
また、副作用は一定時間で治まるような症状もありますが、症状によっては重い副作用の前兆である可能性もあります。
症状の悪化や不快感など、少しでも違和感がある場合は医師に相談するようにしましょう。
アルコールの過剰摂取で副作用のリスクが高まる
適度な量の飲酒であれば、副作用のリスクが大きく上がることはありません。
しかし、アルコールもプロペシアと同じく肝臓で代謝されるので、過度な飲酒は肝臓に負担がかかり過ぎてしまいます。
肝臓に負担がかかることで、プロペシアがうまく代謝されず効果が弱い場合や強く出てしまうことがあります。
プロペシアの効果が強く出てしまった場合は、副作用が起こりやすくなります。
プロペシア服用中の過度な飲酒は、副作用のリスクを上げたり、肝機能障害を招く可能性もあるので注意しましょう。
プロペシアは副作用が起こりづらい安全性の高い治療薬
プロペシアは副作用も起こりづらく、安全性の高い薄毛治療薬です。
しかし、誤った服用方法や用法用量を守らなければ、副作用のリスクは上がってしまいます。
肝機能障害という重い副作用もあるだけに、自己判断で飲み方を変えたりするのは禁物です。
プロペシアで副作用を起こさないためにも、服用する際は必ず医師の診断を受けて用法用量を守って服用するようにしましょう。
プロペシア処方クリニック
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この記事を書いた人
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オンライン編集部:タツ
【写真は治療開始前】31歳から薄毛になり、治療を始めてもうすぐ5年が経過するオンライン診療NAVI編集部のタツです。 これまで試してきた薄毛治療や薄毛の知識を発信するために、現在薄毛専門のライターとして執筆中! 市販の育毛剤やクリニックでもらう治療薬の違いなど、薄毛治療初心者にも分かりやすいように解説しています。 同じ悩みを持つ方々の力になれるよう有益な情報を伝えていければと思います!