ミノキシジルの副作用で糖尿病になる?関係性や薬の併用について
国内の研究データはないものの、ミノキシジルの服用で糖尿病になることはほぼないと考えられています。
ただし、海外ではミノキシジルの服用期間中に糖尿病予備軍である高血糖を訴えた方もいたとの報告があります。
このページではミノキシジル内服薬と糖尿病の関係性や、改善方法、それぞれの治療に用いる治療薬の併用などについて解説していきます。
ミノキシジルで糖尿病にはなることはほぼあり得ません
ミノキシジルを服用して起こりやすい副作用は動悸・息切れ、胸の痛みなどの症状です。
これは、ミノキシジルの血管拡張作用が全身に作用するため、起こりやすい症状となっています。
そのため、ミノキシジルの作用が糖尿病の発症を促すというのは、ほぼあり得ないと言えるでしょう。
しかし、海外では高血糖の報告がわずかながらあります。
そこでミノキシジルと糖尿病の関係性について、開発国であるアメリカのFDA(アメリカ食品医薬品局)のデータを用いながら説明します。
【FDA】ミノキシジル服用前から糖尿病気味の方が多い
糖尿病は、40代から患う方が増える傾向にある生活習慣病の1つです。
肥満、暴飲暴食、運動不足、ストレスなど、さらには遺伝が原因となって発症することもあります。
FDAの報告によればミノキシジルを服用期間中に高血糖を訴えた方は14/6,332件、全体では0.22%と稀なケースです。
また、この14人の方は以下のような症状・治療を受けていたことが分かっています。
- 透析患者
- 糖尿病患者
- 睡眠時無呼吸症候群
- 高コレステロール血症
など
高血糖を訴えた方の中には、すでに糖尿病を患っている方やなんらかの合併症を起こしているケースが多くなっており、服用者の健康状態に原因があった可能性が高いと言えます。
糖尿病になりやすい方の特徴
糖尿病になりやすい方の特徴は次のようになっています。
- 血縁者の中に糖尿病を患っている方がいる
- 血縁者に肥満、脳卒中、心臓病(狭心症、心筋梗塞)の方がいる
- カロリーや糖分、脂質の高い食品をよく口にする
- 外食が多い
- 運動不足
- 太っている
- お酒をよく飲む
- ストレスが多い生活を送っている
など
糖尿病は別名サイレントキラーとも呼ばれ、ほとんど無症状で病状が進行します。
上記に当てはまる方は、念のため病院で検査を受けるようにしてください。
糖尿病が薄毛を引き起こしている可能性もある
糖尿病は血液中のブドウ糖が増え、血糖値が高くなってしまう病気です。
血糖値が高いままの状態が長期間続いてしまうと血管はボロボロになってしまいます。
そうなると、栄養の供給が途絶えてしまい、心臓病や腎不全、足の切断といった身体のさまざまな部位に障害が起こります。
髪も栄養がないと成長ができないため、頭皮の栄養が届きづらくなると脱毛(薄毛)する可能性があります。
また糖尿病に用いる、次のような経口血糖降下薬の服用によって脱毛があらわれることもあります。
- グリベンクラミド
- グリクラジド
- グリメピリド
- ボグリボース
- アセトヘキサミド
薬剤性脱毛症と呼ばれるもので、薬が原因の脱毛症状です。
ミノキシジルは糖尿病治療薬と併用できる
糖尿病の治療薬とミノキシジルは併用することができます。
ミノキシジルの添付文書には併用禁忌薬・注意薬として、糖尿病治療薬の記載はありません。
ただし、併用する場合は以下の点に注意しましょう。
- 新たな副作用が生じる可能性
- 肝臓・腎臓に負担がかかる
糖尿病の症状によってはミノキシジルが服用できない可能性もあるため、併用する前には必ず主治医に相談してください。
糖尿病治療は薄毛治療にも有効
糖尿病の治療では以下の治療方法があります。
- 食事療法
- 運動療法
糖尿病は生活習慣の見直しによって改善することができ、状況に応じて薬を使った治療(薬物療法)を取り入れていきます。
一方の薄毛治療は薬を使った治療をイメージしがちですが、生活習慣を整えることで治療効果が得られやすくなります。
いずれも共通して「規則正しい生活」が求められます。
食生活を改善することで発毛を促進
食生活改善で抑えておきたいポイントは、"カロリー"と"バランス"です。
カロリーについて注意しておきたいのが「低カロリー = 低糖質」とはならず、カロリーを抑えても糖質過多ということがあります。
糖質が多いと血糖値が上昇するのはもちろん、髪細胞が糖化してしまうと髪の成長を妨げてしまいます。
また糖質が低いからといって、肉(赤身)ばかりを食べるのもよくありません。
糖質の代謝を良くするためには、食物繊維や葉酸などが豊富に含まれた緑黄色野菜も摂取しましょう。
肉・魚・野菜のバランスをとることで、髪の成長に必要なタンパク質を効率よくエネルギーに変換しやすくなります。
適度な運動で頭皮の血行促進
適度な運動を行うことで、血糖値のコントロールと血行促進効果が期待できます。
運動によって内臓脂肪が減っていくと、インスリンの効きが良くなります。
インスリンは糖質(ブドウ糖)をエネルギーに変えてくれるホルモンになり、血糖値をコントロールしてくれます。
それと同時に、運動は血行も良くしてくれます。
AGAの影響で悪くなった頭皮の血行が改善されることで髪に栄養や酸素が行き渡りやすくなり、髪の成長を後押ししてくれます。
オススメのメニューは「筋トレ+軽いジョギング」です。
筋トレをした後は成長ホルモンが分泌され、その状態で軽めにジョギング(有酸素運動)すると脂肪燃焼効果も高まります。
場合によっては糖尿病治療に専念しよう
糖尿病の病状によっては命の危険がないAGA(薄毛)は中断して、糖尿病治療に専念する必要があります。
糖尿病は細い血管に影響が出やすく、毛細血管の集中している網膜や腎臓、手足に合併症が起きやすくなります。
- 網膜症
- 腎症
- 神経障害
これらを「3大合併症」と呼び、糖尿病の中でも多い合併症です。
また太い血管に影響すると「大血管障害」と呼ばれる、脳梗塞や心筋梗塞といった命に関わる合併症を起こすこともあります。
そのため、優先的に糖尿病治療を行いましょう。
ミノキシジルでは糖尿病になる可能性は低い!心配な方は医師に相談
ミノキシジルを服用して糖尿病になることは稀なケースです。
糖尿病の場合、生活習慣が乱れている方が発症する可能性が高い病気です。
ただし、海外では服用中に高血糖を訴えた方がいることから注意しなければなりません。
ミノキシジルの服用に関して糖尿病の不安などがある場合は医師に相談し、血糖値の検査などを必要に応じて受けるようにしてください。
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この記事を書いた人
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オンライン編集部:タツ
【写真は治療開始前】31歳から薄毛になり、治療を始めてもうすぐ5年が経過するオンライン診療NAVI編集部のタツです。 これまで試してきた薄毛治療や薄毛の知識を発信するために、現在薄毛専門のライターとして執筆中! 市販の育毛剤やクリニックでもらう治療薬の違いなど、薄毛治療初心者にも分かりやすいように解説しています。 同じ悩みを持つ方々の力になれるよう有益な情報を伝えていければと思います!